利口なやり方(2)

家令の利口なやり方とはどのようなことだったか、主人はこの家令を解雇できなかったと思います、借金返済を猶予したお金持ちは家令のおかげで感謝されたとも想像できます。聖書のカ所を紹介。
ある金持ちのところに一人の家令がいたが、彼は主人の財産を浪費していると、告げ口をする者があった。そこで主人は彼を呼んで言った、「あなたについて聞いていることがあるが、あれはどうなのか。あなたの会計報告を出しなさい。もう家令をさせておくわけにはいかないから」。
この家令は心の中で思った、どうしょうか。主人が私の職業を取り上げようとしている。土を掘るには力がないし、物ごいするのは恥ずかしい。そうだ、わかった。こうしておけば、職をやめさせられる場合、人々がわたしをその家に迎えてくれるだろう。
それから彼は、主人の負債者をひとりびとり呼び出して、初めの人に、「あなたはわたしの主人にどれだけ負債がありますか」と尋ねた。「油百樽です」と答えた。そこで家令が言った「ここにあなたの証書がある。すぐそこにすわって、五十樽と書き変えなさい」。次に、もうひとりに、「あなたの負債はどれだけですか」と尋ねると、「麦百石です」と答えた。これに対して、「ここに、あなたの証書があるが、八十石と書き変えなさい」といった。
ところが主人は、この不正な家令の利口なやり方をほめた。この世の子らはその時代に対しては、光の子らよりも利口である。(ルカ16章1節〜8節)