こんな話どう思う。パート(6)

「こんな話どう思う」と題してパート(1)からパート(6)の文章を書き残していますが順次紹介したいと思います。2月1日から紹介してきて今日で最後となりました。
−まぬけなきつね−

山すそに大きな家があり、毎年その時期になると豊かに実を付けます。非常においしい葡萄がたくさん出来るのです。それを見ている山ギツネは一度食べたいと思っていました。その思いがだんだんエスカレートしてきて周りの金網を目だたない場所で自分の体ぎりぎりに破っておいてチャンスを伺っていたのです。
ある日のこと、とうとう家の人は一週間家族旅行でいなくなりました。チャンス到来です。このキツネは「一週間も留守なんて充分時間があるじゃないか」と本当に心から喜びました。葡萄も一番美味しい時だったので嬉しくてたまりません。
前からこの日のために備えていたキツネは時間ぎりぎりまでゆっくり楽しんでいました。そこへ家の人が家族旅行から帰ってきました。車のドアがバタンと閉まるまで楽しんでいたキツネでしたが、そろそろ外へ出ないとヤバイなぁと思い、破っておいた金網の中へ自分の体を入れて外へ出ようとしたら出られません。
大変です、食べて楽しんでいる間に太ってしまい、開けておいた金網はぎりぎりの大きさです。慌てて金網を大きくしようとしても出来ません。そして帰ってきた家族につかまったのです。賢い人、思慮深い人とはどんな人か、私達はどちらの方だろうか。
社員各位に問います、君はこの話をどう思いますか。